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編集・ライターに聞く Vol.2|記事の書き方 「モノの紹介」編

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Webライターを目指す方、そしてWeb発信担当で文章にお困りの方必見!

こんにちは!です。

編集・ライターに聞く箱庭STUDY。前回は基本を学びましたが、今回からはより実践的な記事の書き方をお伝えします。
まずは、「モノの紹介」編ということで、箱庭流雑貨や文具などモノを紹介する記事の書き方についてです。

箱庭では、モノを紹介したり、お店を紹介したり、イベントをレポートしたり、インタビューしたり、いろいろな記事があるんですが、いきなりインタビュー記事からはじめてしまうと、どう組み立てていいのか分からず大混乱!ということにもなりかねないので、簡単な記事からステップを踏んで挑戦していきたいと思います。
モノの紹介は、「自分が好きなモノをみなさんに知ってもらうこと」。この純粋な愛があれば、おそらく誰でも書けるはず!

教えてくれるのは、この方。箱庭メンバーの世木さんです。
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世木さんは、新聞記者として3年、その後もWeb編集やライター、コピーライターとして働いていて、ライター歴でいうと10年というベテラン先輩です。(途中、農家になった時期もあるらしいです。)
基礎がしっかりしているので、私のような新参者にはありがたき存在です。

それでは、早速「モノの紹介」記事について、教えてもらいましょう!

事前準備から始めよう!

いきなり記事を書くのではなく、まずは事前準備からはじめましょう。事前準備は、”なぜ紹介するのか”、”何を伝えたいのか”、”誰に届けたいのか”をより意識するためにも重要な作業です。

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公式サイトで紹介するモノについて調べる

当たり前のことなんですが、まずは公式サイトを見て、紹介する商品についてよく調べることから始めます。どんな特徴がある商品なのかをしっかりとチェックすることで、”なぜいま、紹介するのか”、”何を伝えるべきなのか”を考えます。もちろん既に愛用している商品を紹介したい場合もあると思いますが、記事として情報を発信するには、正式名称や素材など正確に伝えることが必要です。正確な情報を調べると言った意味でも、公式サイトは必ずチェックします。
また、最新の情報はSNSなどで発信されていることが比較的多いので、サイトだけではなく公式SNSもチェックしましょう。公式Instagramには最新情報と一緒に、サイトには掲載されていない素敵な写真が掲載されていることも多いです。記事に掲載できそうな写真を見つけることも忘れずに!

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自分で実際に使って、感じる

箱庭ではできるだけ実際に使って感じた体験談を読者に伝える記事を心がけています。それは、読者と同じ等身大である女子クリエイターの私たちが使って伝えることで、自分と同じ立場の人たちの参考になればいいなと思っているからです。たとえば、50代男性が使ってみるのと、30代女性が使ってみるのでは商品に抱く感想も違いますよね。まずは、自分たちと同じ立場の読者のみなさんへ届けるために、自分で実際に使って感じたことを届けてみてはどうでしょうか。
実際に使用することで、公式サイトだけでは気づけなかったポイントに気づくこともできます。

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紹介するモノの注目度を知る

SNSのフォロワー数やいいね!数、ニュースなどに取り上げられているかどうかで、紹介したいモノがどのくらい認知されていて、どのくらい注目されているのかを探ります。認知度や注目度によって、冒頭のリード文が変わってきます。たとえば、事前準備をしなかったために、もう既に知っている人が多いモノを「こんなの見つけちゃいました!」といった文章で紹介したとします。その記事を見た人は、少し情報が遅いのにまるで自分たちが発見したみたいだな…と思ってしまいますよね。仮に、その記事がサイト内で見るはじめての記事だった場合、媒体自体もそういう媒体なのかなと思われることになりかねません!ちょっとしたチェックですが、そういったことを避けるためにも、とても大事です。

Webで検索してみた結果、そのモノについて紹介している記事がすでにたーくさんあったとします。そのようなときには自分がいま、そのモノを紹介する理由や意味が本当にあるのかを再考します。「それでも書く!」と決めたなら、すでにある記事とは切り口を変えて紹介する必要があります。そうしないと、他の記事を見たユーザーは「あの記事と同じだ」と思ってしましまうからです!「どのような媒体で」「どのようなユーザーに向けて」「どのような切り口で」、すでに紹介されているのかを探り、それらとは違った印象を与える記事に仕上げましょう。

モノ紹介記事の構成は、2パターンを覚えればOK!

箱庭でのモノの紹介記事は、大きく分けると2パターンになります。構成のパターンを頭に入れておくことで、この記事はあの構成で書こう!と迷うことなくすぐに取りかかれるので時間短縮にもなります。

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モノ紹介の基本スタイル

一般的なモノ紹介記事は、スタンダードなこのスタイルです。

《リード文》
[段落1]商品概要(基本スペック)
[段落2]使用方法や使用例、ストーリーや想いなど
[段落3]商品バリエーション紹介
《締め》

大きく3つの段落に分けました。まずはじめに、[段落1]で商品の基本的なスペックをお伝えします。そうすることで、その商品をはじめてみる人でも、どんな商品について紹介されるのかが分かり、記事の内容も頭にスッと入ってきやすくなります。

[段落2]では、より詳しく商品のことを伝えます。箱庭では、使用方法や使用例、取材を通して聞いた”商品にこめられた想いやストーリー”などを盛り込むように心がけています。さまざまな使用例を知ることで”使ってみたい”の気持ちが高まりますし、ストーリーを知ることで”応援したい”の気持ちが高まります。紹介するモノによって、使用例のみを紹介してもいいですし、ストーリーと使用方法、使用例などすべてを紹介するボリュームのある記事にしてもいいです。

そして[段落3]では、商品のバリエーションを写真と簡単な文章で紹介していきます。[段落1]と[段落2]で詳しい説明はしているので、ここでは簡単な説明で構いません。あまり長すぎると読み手も疲れてしまいます。バリエーションがない場合は、[段落3]は特に必要ありません。

締めの後には、記事を読んで気になった人がそのまま公式サイトに飛べるように、リンク先や関連情報なども必ず入れましょう。

(例)ひらひらふわふわ、扇風機をちょっとかわいく。「ファンアクセサリー」
商品概要⇒使用方法⇒商品バリエーション紹介の構成です。

(例)デスクの上で会えたらうれしい♪新発売の文房具「クリップファミリー」
商品概要⇒使用例⇒使用方法⇒商品バリエーション紹介の構成です。

(例)「写ルンです」がデビューから30年!アニバーサリーキットが本日から限定発売
商品概要⇒ストーリーと想い⇒使用例、楽しみ方の構成です。

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写真をメインにしたスタイル

写真の方が言葉よりも”伝わりやすい”場合があります。特に情報量が多い昨今では、文章ばかりでは疲れてしまいがち…。写真がとてもきれいな場合や、ビジュアルで魅せる商品の場合は、文章は少なめで写真をメインにした記事にしましょう。

使い方がちょっとフクザツだったり、商品の写真を見てもどういう使い方をするかイメージするのが難しいモノは、こちらのパターンがオススメ!

(例)布なのに水が汲めるよ!撥水生地で使い方自在な風呂敷「ながれ」
上の記事では、実際に使ってみた使用例を写真で並べて見せています。実際に写真が撮り下ろし出来る場合は、このように写真を並べて視覚的に見せることで、商品の良さを伝えます。

(例)仕事中に庭いじりができちゃう!?「こけ庭キット」で作る自分だけの小さな庭
上の記事では、取扱説明書のように写真で手順を説明しています。手順は、料理レシピのように写真で説明した方が分かりやすいですよね。写真で見せることで「簡単さ」も伝えやすくなりまし、実際に購入して使用する人の参考にもなります。複雑な仕様手順の場合は、動画を載せるのもおすすめです。

そして、「パターン1」「パターン2」両方に共通する要素として「そのモノのある生活を、読者に喚起させることができる」といいですね!特に広告の場合、これは大事なことです。なぜならそのモノを買ってもらいたいからです。

心がけている3つのポイント

最後に、モノの紹介記事の時に心がけている3つのポイントをお伝えします。

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紹介する商品を好きという気持ちで書く

箱庭の場合は、好きなモノを取り上げて書いているので特に意識しなくても問題ないのですが、クライアント仕事だと、たとえば子育てをしていないのに子どものものを取り上げるなど、自分では関心のないものを取り上げることも仕事上仕方のないこと。その商品が”誰に”向けた商品で、どんな立場の人に伝えたい商品なのかを考えます。そしてその人の立場になったつもりで商品を見て、好きな部分を見つけ、そこを取り上げるように書いています。愛情をもって記事を書くことで、伝わる文章が書きやすくなります。

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専門用語は使わない

なるべく専門用語は使わないようにし、どんな人が読んでも理解できる文章を心がけています。
商品名や人物についても、ある程度有名だと思っていても知らない人は必ずいます。誰が読んでも理解できるように、簡単な説明も付け加えましょう。

例えばこの記事。
(例)「写ルンです」がデビューから30年!アニバーサリーキットが本日から限定発売
こちらの記事では、「写ルンです」を紹介しています。老若男女知っている人が多そうですが、知らない人のために「写ルンです」の説明をはじめに入れていますね。
何も知らない人が記事を読んだ時に、補足説明が欲しくなりGoogle検索するような記事にはならないようにしましょう。

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記事にオリジナリティを出す

情報が溢れているいま、同じモノを紹介している記事はいくつも存在します。全く異なる記事を発信するのは難しいですが、できるだけ違った角度で取り上げたいですよね。
箱庭では、実際に体験してみたり、私たちの視点を入れて記事にオリジナリティを出すことを心がけています。箱庭では私たちが気になったポイントを素直に伝えているので、同じ女子クリエイターのみなさんに気になってもらえるのだと思っています。

今回はここまで。みなさんの参考になったら嬉しいです。
次回は、「お店レポート」記事の書き方についてお伝えします。

    ・本日、お話しを伺った箱庭メンバー
    世木亜矢子/ライター
    神奈川県出身・在住。特技はどこでも寝られること。好きなものは、ヨーロッパの映画と音楽、知らない土地への旅、無人のビーチ、メキシコ料理、猫 と子どもと遊ぶ時間。

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